『ソーシャルメディアを用いたCOVID19対策』
今,医療が変わりつつあります.カルテなどに集積される医療ビッグデータ,それを用いた人工知能による診断支援,さらには,スマートフォンやスマートスピーカといった新たなデバイスからの情報の収集など,様々な材料,技術が登場しています.中でもまったく新しい情報源として注目されている技術がソーシャルメディアデータです.Facebookによる近況報告,LINEによる交信,ショッピングサイトによる商品購入,Instagramによる写真の共有.今や,国民の大多数が何ら化のソーシャルメディアを用いています.特に,日本では,東日本震災以降,Twitterなどのソーシャルメディアが電話やテレビと並ぶインフラとして認知されつつあります.ソーシャルメディアは,個人のデータに紐付いたデータを扱え,なおかつリアルタイムな情報という従来ない特性を持っており,現在,これを利用して,医療情報の収取や公開を行う試みが始まっています.本パネルでは,スマートフォンを用いたクラスターの把握,つぶやきを用いた流行予測の試みなど,ソーシャルメディアを利用した感染症対策の研究事例を紹介し,議論したいと考えています.