AIを用いた新たな毒性予測に向けて
AI-SHIPSプロジェクト― 事業の成果と今後の展望 ―

国際的な持続的発展の流れのなかで国内の化学産業は、脱炭素等ハイテクノロジー用途の素材開発に重点をシフトしており、とりわけ高機能材料製品開発分野では、その研究開発において、最大限のベネフィットを追求しながらその一方でリスクを最小化する素材開発が望まれています。他方、化学物質の安全性を評価する上で従来から哺乳動物を用いた試験が主に行われてきましたが、世界的な3R「Replacement(代替)」「Reduction(削減)」「Refinement(改善)」の流れを背景に、今日では、動物実験(in vivo)から試験管や培養器などの中でヒトや動物の組織を用いた試験手法(in vitro)やコンピューターを利用した計算科学的手法(in silico)の高精度のリスク予測手法の開発が世界的に進められています。

このような中、経済産業省からの受託事業「省エネ型電子デバイス材料の評価技術の開発事業(機能性材料の社会実装を支える高速・高効率な安全性評価技術の開発 -毒性関連ビッグデータを用いた人工知能による次世代型安全性予測手法の開発-(以下、AI-SHIPS プロジェクト))」では、平成29年度から「毒性発現メカニズムに基づく統合的毒性予測システム」の構築に向けて取り組んできました。

本シンポジウムでは、AI-SHIPSプロジェクトの全貌とその成果を中心に業界、関係機関を含め、広く一般にご紹介するとともに、開発されたシステムのデモンストレーションを行います。

日程

シンポジウム名
AIを用いた新たな毒性予測に向けて
AI-SHIPSプロジェクト-事業の成果と今後の展望-

日時
2022年2月21日(月)13:00~18:00

会場
(現地会場)フクラシア丸の内オアゾ Hall A/(Web会場)ZoomⒸ
※現地またはオンラインいずれの参加も可能です。
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-5丸の内北口ビルディング 15階
https://www.fukuracia.jp/marunouchi/access/

プログラム

時間
(質疑応答含む)
内容講演者
13:00-13:10
挨拶
AI-SHIPSプロジェクトリーダー:船津 公人(東京大学 名誉教授、奈良先端科学技術大学院大学 特任教授)
13:10-13:40AI-SHIPSの開発経緯と概要船津 公人(東京大学 名誉教授、奈良先端科学技術大学院大学 特任教授)
13:40-14:05毒性発現機序に基づく毒性予測のためのin vitro試験戦略とその成果吉成 浩一(静岡県立大学 教授)
14:05-14:30毒性発現機序に基づく毒性予測モデルの開発モデル開発チームリーダー:植沢 芳広(明治薬科大学 教授)
14:30-14:55生理学的薬物動態(PBPK)モデルを活用する化学物質の体内動態評価技術の開発山崎 浩史(昭和薬科大学 教授)
14:55-15:15休憩
15:15-16:35システム全体の構成および概要説明システム開発チームリーダー:吉成 浩一(静岡県立大学 教授)
ユーザーシステム並びにモデル・データ管理システムの使用方法説明
(デモンストレーション)
北島 正人(富士通株式会社)
山本 真司(株式会社システム計画研究所)
16:35-17:00研究開発推進会議委員等からのコメント
17:00-17:10今後の展開等船津 公人(東京大学 名誉教授、奈良先端科学技術大学院大学 特任教授)
17:10-17:30鈴木 政雄(経済産業省 化学物質管理課 化学物質リスク評価室 課長補佐)
17:30-17:55全体を通した質疑応答
17:55-18:00閉会