AI-SHIPS (AI-based Substance Hazard Integrated Prediction System)プロジェクトとは
プロジェクト正式名称:省エネ型電子デバイス材料の評価技術の開発事業 (機能性材料の社会実装を支える高速・高効率な安全性評価技術の開発・毒性関連ビッグデータを用いた人工知能による次世代型安全性予測手法の開発)
化学物質の毒性評価は、従来、反復投与試験など動物実験により行われてきました。 ただ、動物実験は高額の費用や時間がかかり、一方で動物愛護の観点から、動物実験規制の動きも世界で強まっており、欧米を中心に、細胞を用いたインビトロ試験、化学物質の構造から毒性を予測するQSAR(定量的構造活性相関)など、動物実験代替手法の開発が進んでいます。
本プロジェクトは、経済産業省による平成29年度に始まった5年のプロジェクトで、我が国の「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」に基づき40年間にわたり蓄積された質の高い動物実験データを用い、最新の人工知能技術や毒性学分野の知見、研究結果を活用することにより、既存のQSARやその他の予測手法では適用できない、毒性発現メカニズムに基づく高精度なin silico有害性予測手法を開発することを目指しています。 この有害性予測手法の開発によって、化学物質の研究開発費の20%を占めるとされる安全性評価に係るコストを大幅に削減し、毒性試験に要する期間を短縮し、開発期間の大幅な短縮につながることが期待されます。
AI-SHIPSプロジェクト概要
プロジェクト正式名称 | 省エネ型電子デバイス材料の評価技術の開発事業(機能性材料の社会実装を支える高速・高効率な安全性評価技術の開発・毒性関連ビッグデータを用いた人工知能による次世代型安全性予測手法の開発) |
目的 | 化審法を中心とした既存の動物実験データを人工知能技術に活用し、毒性発現メカニズムに基づく有害性予測手法の開発を行う。 |
プロジェクト期間 | 2017~2021年度(5年間) |
プロジェクトリーダー | 奈良先端科学技術大学院大学 特任教授 船津 公人 |
参画機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 昭和薬科大学 静岡県立大学 明治薬科大学 名古屋市立大学 産業技術総合研究所 化学物質評価研究機構 システム計画研究所 みずほリサーチ&テクノロジーズ |
組織図
経済産業省の委託において、プロジェクト管理機関である奈良先端科学技術大学院大学を中心に、計9機関が参画したプロジェクトとなっています。